公開情報

財団事業公開情報 多文化共生の推進と日本語普及 言語の調査研究活動 異文化理解の促進

事業概要報告書

第44期事業概要報告書

自 2016年4月 1日
至 2017年3月31日

はじめに

 第44期は,公益財団発足から5年と言う節目の年でした。当法人は新法人としての認定以来,3つの公益事業の推進に努めてまいりました。具体的には,(1)青少年の異文化理解と国際友好親善を通じての国際理解や友好促進, (2)言語の調査研究や講座を通じて言語学に関心をもつ学生,研究者などの人材の育成,(3)多文化共生のための日本語教育を通じた日本語学習の普及や地域活動です。

 45年目を迎えた国際友好親善事業は当財団の最大の事業です。今期は,当法人会員の引率者,小学生,中学生・高校生の参加者ら総勢802名がアメリカ・カナダ・オーストラリア・ニュージーランド・中国・韓国を訪問しました。 外国青少年の受入れ事業は,北米・オーストラリア・ニュージーランド・中国・韓国・インドネシアの国々から延べ171名を受入れました。高校留学事業は,当法人会員の高校生25名がアメリカ・カナダでの約一年間の留学生活を終えて帰国し, また32名をあらたに送り出しました。米国,カナダ,豪州,ニュージーランドの大学生年代を対象としたインターンプログラムは,アメリカ,カナダ,ニュージーランドの3ヶ国から大学生4名を招聘, 1年間の日本滞在中に日本文化の研究と日本語学習に取り組むとともに,受入れ時のオリエンテーションなどにも対応しました。

 今世界は経済のグローバル化に政治はナショナリズムの台頭と言う複雑な構造へと変わってきています。日本と外国の青少年が感性豊かな十代の時に家族となり,海外の人たちと異なるものを相互に認め合うことは, 一人ひとりの自立心を養うとともに,世界に通じるコミュニケーション力を育て,ひいては国レベルでの相互理解の一助となるでしょう。この体験を通して備わる力の持つ意味は,これからの時代に一層重要性を増していくでしょう。

 他団体への協力としては,東日本大震災の被災児童を対象した自立支援事業-Support Our Kidsプロジェクトが6年目を迎え,昨年に引き続きプロジェクト運営のための行事へ参加しました。

 言語の調査研究活動 ― 東京言語研究所は,1966年から言語学に関心をもつ学生,研究者などを対象に「理論言語学講座」を開講していますが,2016年度の講座は152名が受講しました。また,2016年度は研究所創立50周年という節目の年を迎えました。 春期講座,公開講座,教育講演など講座に加え,夏期には開設50周年記念セミナー「日本語はどういう言語か」のシンポジウム,理論言語学講座の若手講師を中心に「ことばの科学―将来への課題」と題したリレー講義を開催した。

 地域の多文化共生のための日本語普及活動 ― ラボ日本語教育研修所は,外国人のための日本語教育「本科コース」を開講し,日本語普及に努めました。受講者数は2015年度の学生数を引き継ぎ, 2016年度は東アジアを中心とした12の国と地域からの留学生93名が受講しました。夏期短期日本語研修は,北米・ヨーロッパ・アジアの国々から33名が来日しました。地方自治体への関わりとして, 川口市主催の市民講座「盛人大学」の国際コースへの講師派遣と,同市主催の日本語ボランティア入門講座への日本語教師派遣を行いました。また,(一財)日本語教育振興協会主催「2016年度日本語学校教育研究大会」に 同研修所専任講師が実行委員として大会の企画・運営に関わり,同研修所所属の日本語教師が日頃の実践の成果を発表しました。

 2016年度の事業運営は,公益財団全体の会計の管理強化,事務局担当者の事業別収支管理の徹底と国際交流参加費の値上げや経費の見直し,外国為替,特に規模の大きい米ドルの円高基調が奏功し,黒字での決算が今後の事業運営に寄与することとなりました。

 事業を支えていただいた理事・評議員の方々,および国内外の青少年国際交流関係者にあらためて感謝申し上げます。第44期事業の概要は以下のとおりです。

1.青少年の国際交流活動〜一ヶ月のホームステイ相互交流
a.アメリカとの交流

 45回目のアメリカとの青少年相互交流は,2016年7月下旬より一ヶ月間,引率者を含め中学生・高校生の当法人会員592名が米国30州を訪問しました。 提携団体は米国4-Hクラブ・ペン シルバニア州メノナイト協会・ニューイングランドホームスクール連絡会議・テキサスグロ ーバルエデユケーション協会・ユタ・プレミアム国際交流協会の5団体です。
 同年7月上旬,米国18州より引率者2名と米国青少年29名が来日し,全国の当法人会員宅にホームステイをしながら,各地の青少年と交流を行いました。

b.カナダとの交流

 41回目のカナダとの青少年相互交流は,2016年7月下旬より一ヶ月間,引率者を含め中学生・高校生の当法人会員82名がカナダ5州を訪問しました。提携団体は日加青少年交流委員会,コンタクト・カナダの2団体です。
 同年7月上旬,カナダ2州からカナダ青少年2名が来日し,全国の当法人会員宅にホームステイしながら各地の青少年と交流を行いました。

c.オーストラリアとの交流

 34回目のオーストラリアとの青少年相互交流は,2016年7月下旬より一ヶ月間,引率者を含め当法人会員の高校生23名が最大都市シドニーと首都キャンベラをはじめ,ニューサウスウェールズ州各地を訪問し,高校生がいる家庭にホームステイしながら現地高校に3週間通学しました。提携団体はニューサウスウェールズ州日本語教師協会です。
 同年12月中旬より2017年1月上旬までの3週間,ニューサウスウェールズ州シドニーとキャンベラから引率者1名と高校生22名が来日しました。中部,関西,中国圏在住の当法人の会員宅にホームステイしながら受入れ家庭と一緒に日本のお正月を楽しみました。

d.ニュージーランドとの交流

 15回目のニュージーランドとの青少年相互交流は,2016年7月下旬より8月中旬まで3週間,引率者を含め当法人会員の中学生・高校生44名が北島のタウランガとダーガビルを訪問しました。 参加者は現地の学校に通学し3週間の短期留学と,雄大な自然とマオリ文化に触れる機会をもちながらホームステイを通じて有意義な交流を行いました。 タウランガの提携団体は交流団体レッツホームステイとタウランガ市のIntermediate School, Boys College, Girls Collegeの各学校です。ダーガビルの提携団体は交流団体のナビ・アウトドアツアーズとDargaville High Schoolです。
 同年12月中旬より2017年1月上旬までの3週間,タウランガ市等から引率者1名と中学生・高校生13名が来日し,首都圏在住の当法人会員宅にホームステイしながら受入れ家庭と一緒に日本のお正月を楽しみました。

e.中国との交流

 31回目の中国との交流は,2016年3月下旬から4月上旬まで8泊9日間,引率者を含め小学高学年・中学生・高校生・大学生・大人の当法人の会員23名が北京と上海を訪問しました。 提携団体は,北京月壇中学と上海外国語大学付属外国語学校です。それぞれの学校の生徒宅にホームステイをしながら中国の青少年と交流し,相互理解を促進しました。
 2016年7月下旬から8月初旬に北京月壇中学から引率者を含む7名の青少年が来日し, 関西圏・中国地方の当法人会員宅にホームステイして交流を行いました。 また同年7月下旬から8月初旬に上海外国語大学附属外国語学校の学生から引率者を含む6名が来日し,中部地方の当法人会員宅にホームステイし交流しました。

f.韓国との交流

 再開16回目の韓国との青少年相互交流は,2016年7月下旬の11日間,引率者を含め小学校高学年・中学生・高校生・大学生など当法人会員22名がソウル市を訪問しました。 韓国ラボ会員宅にホームステイをしながら,キャンプへの参加を通じて韓国青少年と交流し,相互理解を図りました。提携団体はソウルに本部を置く「社団法人韓国ラボ」です。
 2016年8月初旬から8月中旬まで,引率者を含む韓国青少年28名が来日し,当法人会員家庭にホームステイし交流を行いました。

g.オレゴン国際キャンプ

 20回目のオレゴン国際キャンプは,2016年7月下旬から8月中旬まで3週間,引率者を含め当法人会員の中学生・高校生21名が参加しました。 米国ノースウエストの大自然に囲まれたオレゴン州で同世代のアメリカ青少年との交流や多彩な野外活動を通して“自然から学ぶ”ことを体験しました。キャンプ体験は自らの限界や挑戦する力を見直すよい機会となっています。 プログラム開始20周年を記念し,「記念樹」の植樹やポートランドでの祝祭イベントを実施しました。今までの20年を振り返り,新たな20年に向かう意識を共有する機会となりました。
 提携団体はオレゴン州ポートランドに本部を置く「オレゴン科学産業博物館」(OMSI)です。

2.青少年の国際交流活動〜一年間の長期交流プログラム
a. ラボ高校留学プログラム

 28年目を迎えたラボ高校生留学プログラムは,米国国際教育派遣基準協会(CSIET)の認可基準に基づき実施され,米国国務省認定の複数の留学機関に留学しました。

(1) 第28期高校留学(2015年7月~2016年6月)
 第28期の北米(アメリカ,カナダ)留学生25名は1年間の留学生活を終え、2泊3日の帰国プログラムに参加した後に,米国留学生は2016年6月中旬に,カナダ留学生は7月上旬に帰国しました。

(2) 第29期高校生留学(2016年7月~2017年6月)
<米国留学> 米国4-H留学生7名は,2016年7月下旬に出発し,ワシントン州シアトルで1週間弱の到着時プログラムに参加した後,各州に移動しました。内1名は,2017年2月上旬,途中帰国しました。
 ASPECT留学生8名は8月初旬に出発し,サンフランシスコで1週間弱の到着時プログラムに参加した後,各州に移動しました。
 PAX留学生5名は,8月中旬出発し,ニューヨークで3日間の到着時プログラムに参加後,各州に移動しました。現在,各団体への留学生は各州のホストファミリィ宅に滞在しながら留学生活を送っています。 2017年6月中旬~下旬にかけ,団体ごとにシアトルでの2泊3日の帰国前プログラムに参加した後,帰国予定です。

<カナダ留学> カナダ留学生12名は,2016年8月中旬に出発し,ブリティシュコロンビア州バンクーバーで1週間の英語研修を受けた後,各州に移動,ホームステイをしながら留学生活を送っています。 2017年7月頭,2泊3日の帰国前プログラムに参加後,帰国予定です。

(3) 第30期高校留学〔2017年7月~2018年7月〕
 第30期留学生募集は,2016年4月上旬から開始され,44名が応募しました。9月に全国6ヶ所で第1次選考試験が,11月に全国5ヶ所で第2次選考試験が行われました。交流団体の最終的選考を終え,米国留学生16名,カナダ留学生19名が決定しました。
 2017年3月には全国4ヶ所で留学生・保護者を対象とした第1回留学オリエンテーションが実施されました。

b. 高校留学のための通信教育「ブリッジ・プログラム」

 高校留学希望者や英語に興味をもつ中学生・高校生を対象にしたブリッジ・プログラムは,留学準備コースとして英語聴取力,文法,読解力を高めるための8ヶ月間の通信教育を実施しています。 2016年度は,中学生,高校生ら計20名が受講しました。また中学生・高校生のラボ会員を対象に英語力診断の「トライアルテスト」を全国各地で実施し,166名が受験しました。

c. 大学生年代の交流プログラム–インターンプログラム

 海外の大学生年代が対象で,日本に1年間滞在しながら活動するインターンプログラムは,30年目を迎えました。日本人家庭にホームステイしながら,主に地域の青少年活動へ参加と日本文化の研究を通して相互理解を促進しています。 日本での体験は参加者の勉学や進路選択など,人生に大きなインパクトを与えています。2016年度の概要は以下のとおりです。

<北米インターン>
2015年9月にアメリカから2名,カナダから1名が来日し,1年間のインターン・プログラムを終え,2016年8月下旬に帰国しました。同年9月にアメリカから2名,カナダより1名が来日,ホームステイを楽しみながら日本文化を学んでいます。2017年8月に帰国予定です。

<オセアニアインターン>
2016年2月にニュージーランドから1名来日し,1年間のプログラムを終え2017年1月に帰国しました。同年2月初旬にオーストラリアから1名が来日しました。現在,日本人家庭でのホームステイを楽しみながら日本文化を学んでいます。2018年1月下旬に帰国予定です。

3.その他
a. ラボ国際交流のつどいの開催

 2016年3月から4月にかけて,2016年度ラボ国際交流参加者を対象に「ラボ国際交流のつどい」が外務省の後援を得て,札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・広島・四国・福岡の全国8ヶ所で開催されました。  2016年3月に文京シビックホールで開催された首都圏の「ラボ国際交流のつどい」には,参加者,家族,ラボ関係者ら約1,800名が集い,来賓として臨席したニュージーランド大使館,オーストラリア大使館,中華人民共和国大使館の代表,  受入れ団体代表のオレゴン州4-H青少年教育プログラム責任者のパメラ・ローズ氏からは参加者への激励メッセージをいただきました。 また,アメリカ大使館,大韓民国大使館から,激励メッセージをいただきました。

b. 全国引率者会議の実施

2016年5月中旬に,2016年度ラボ国際交流の引率業務を行う事務局スタッフ,テューター・シャペロン,カレッジリーダー74名を対象に1泊2日での合同引率者会議を開催し, 引率の役割と任務の確認,異文化対応力を身に付けるワークショップなどを実施しました。別途,同会場で全国事務局スタッフ会議,全国カレッジリーダー会議を実施しました。

c. 交流団体との合同委員会の実施

(1) ラボ・米国4-Hクラブ合同委員会

  • 2016年11月,米国ワシントン州シアトルで米国4-Hとの合同交流委員会が開かれ,当法人スタッフ3名,青少年指導者(ラボテューター)1名,高校留学カウンセラーの1名が参加しました。 青少年指導者は国際交流の意義に関するプレゼンテーションを行い,米国に移住した指導者の子弟も途中から参加することで,相互理解の促進だけでなくこの交流の意義の確認にも努めました。
  • 2017年3月に行われる予定の春会議は米国側の諸事情より延期となり,4月の開催となりました。在京の当法人スタッフ3名と米国のボードメンバーとをビデオでつなぎ,話し合いを行いました。

(2) その他団体代表者とのミーティング
2016年11月,米国ワシントン州シアトルにて,ユタ・プレミアム・エクスチェンジ代表者 と,当法人スタッフ3名がミーティングを持ち,当年交流の評価と課題の共有と次年度の準備に向けた確認を行いました。 2017年1月,米国ニューメキシコホームスクール連絡会議の代表者とビデオ会議にて,当年交流の評価と課題の共有,および次年度の準備確認を行いました。

4.他団体への協力・支援
a. 東日本大震災の被災児童に対する自立支援事業への協力

 東日本大震災後,被災児童の継続的な自立支援を行うために各国大使,特定非営利活動法人「次代の創造工房」が中心となり,実施されているSupport Our Kidsプロジェクト活動は6年目を迎えました。 当法人は2012年度から同事業に協力・支援を行っています。これまでは,ホームステイプログラム運営のための企画委員としての関わり,参加者派遣の出発前オリエンテーションへの協力・支援を行って参りましたが, プログラム運営が軌道に乗ってきたため,参加者報告を兼ねた支援者の会合への参加を行いました。

○2017年3月22日 チャリティーオークション 於八芳園(東京都港区)

5.東京言語研究所の活動
a. 理論言語学講座

 1966年に開設された理論言語学講座は,言語学の基礎的な研究と基本的な教育を強化し,言語学に関心を持つ有能な人材を育成することを目的に実施しています。2016年度理論言語学講座は, 5月9日から12月9日まで今西典子先生(東京大学教授)の「生成文法Ⅰ」,池上嘉彦先生(東京大学名誉教授)の「認知言語学」等17講座が開催され,延べ152名が受講しました。

b. 春期講座

 春期講座は,2日間で受講者に現代言語学の主要な研究領域やアプローチを紹介し,受講者を魅力ある言語学の世界へ誘うことを目的に実施されています。 2016年度は,4月16日・17日に15講座を開講し,初日の1コマ目には50周年記念のキックオフ企画として,研究所の歴史を紹介する時間が設けられました。受講者は89名でした。

c. 特別講座
(1)公開講座

 50周年記念行事の一環として,言語を軸に据え社会との接点を考える公開講座を実施しました。2016年度は3講座を開催し,82名が受講しました。

  • 第1回公開講座(2016年6月18日)木部暢子氏(国立国語研究所教授)
    演題:『危機方言の記録と地域再生:言語学に何ができるか』
  • 第2回公開講座(2016年10月15日)林徹氏(東京大学教授)
    演題:『夢ではトルコ語を話します:ベルリンに住むトルコ系の若者達がアンケートを通して教えてくれる多言語使用』
  • 第3回公開講座(2017年2月25日)川原繁人氏(慶應義塾大学准教授)
    演題:『難病患者の失われる声を救うマイボイス:言語学が社会に貢献できること』
(2)50周年記念セミナー

日時:2016年9月3日・4日

  • 3日
  • シンポジウム『日本語とはどういう言語か―内から見た日本語,外から見た日本語』
  • 講師:影山太郎氏(国立国語研究所所長)ホイットマン・ジョン氏(コーネル大学教授),高見健一氏(学習院大学教授)
  • 記念講演『日本語の形と音と意味をめぐって―書物と文字と文学の現場から』
  • 講師:林望氏(作家/国文学者)
  • 4日
  • リレー講義『ことばの科学―将来への課題』
  • 講師:窪薗晴夫氏(国立国語研究所教授),三宅知宏氏(大阪大学准教授),嶋田珠巳氏(明海大学准教授),高橋将一氏(青山学院大学准教授),大堀壽夫氏(東京大学教授)
(3)教育講演会

 例年夏に開講される「教師のためのことばワークショップ」を2016年度は教育講演会として開講し,66名が受講しました。

  • 教育講演(2017年3月11日)
  • 安西祐一郎氏(独立行政法人日本学術振興会理事長,元慶應義塾長)
  • 演題:『ことばと教育』
6.ラボ日本語教育研修所の活動―多文化共生のための日本語普及と支援活動
a.外国人のための日本語教育
○長期コース

 外国人のための日本語教育「本科コース」(週20時限)は,春学期(2016年4月4日~6月17日),夏学期(6月28日~9月30日),秋学期(10月11日~12月16日),冬学期(2017年1月12日~3月23日を開講しました。 受講者は,韓国・中国・ベトナム・ネパール・モンゴル・アゼルバイジャン・香港・バングラデシュ・エジプト・台湾・チベット・ロシアの12の国と地域からの来日者です。学期ごとの受講者数は69~93名でした。 2017年3月に「本科コース」を修了した留学生39名中30名が日本の大学・大学院,専門学校に進学しました。

○短期コース

1. インドネシア日本文化ツアー
 4月18日から4月26日までの8日間,インドネシアから高校生20名,引率教師2名,コーディネーター1名(Youth Exchange Indonesiaスタッフ)が「日本文化体験」を目的に来日し,日本語学習,日本文化ツアー, 当法人会員の日本人家庭での2泊3日のホームステイを体験しました。

2. 北米青少年日本語研修プログラム
 北米青少年日本語研修プログラムは,日本語学習とホームステイが直結したカリキュラム構成となっています。6月20日から7月13日までの3週間,アメリカ・カナダから13歳から18歳の青少年14名と引率者1名が参加しました。

3. ラングブリッジ日本語研修プログラム
 7月19日から8月5日までの3週間,アメリカ・カナダ・スペインから,引率者1名を含む19名が本プログラムに参加しました。カナダのラングブリッジ教育センターが運営する青少年国際交流プログラムに応募した学生の中から, 日本語や日本文化に興味をもつ青少年が来日し,当法人会員宅にホームステイをしながら日本語を学びました。

b.日本語教師の養成

 埼玉県川口市より委託を受け,日本語ボランティアとして地域貢献を目指す人たちを対象に,5月20日から6月17日までの毎週金曜日,「日本語ボランティア入門」講座(全5回)を開講しました。参加者は30名でした。

c.地域貢献活動

(1) 川口市・市民講座「盛人大学」への協力
石井恵理子評議員・日本語教育研修所職員1名が講師として講座を担当しました。2017年3月に開催された平成28年度「盛人大学」卒業式には,当法人から関係者が参列しました。

(2) 川口市「在住外国人サポートネットワーク」会議への参加
 川口市で在住外国人支援等を行う団体の情報共有を目的に設立された「在住外国人サポートネットワーク」会議に,当研修所から黒崎誠が参加しました。

d.研修・研究活動

当研修所専任講師中山康昭が,(一財)日本語教育振興協会主催の日本語学校教育研究大会の実行委員として企画・運営に関わりました。同大会の中で当研修所日本語教師が日頃の研究成果を発表しました。

e.その他

東京女子大学日本語教師養成課程の受講学生4名を,5月11日から7月14日まで教育実習生として受け入れました。また,学習院大学文学部日本語日本文学科で日本語教育を学ぶ学生の授業見学を受け入れました。11月9日,11日の2日間で計7名が来校しました。

7. 機関紙「ラボの世界」の発行

機関紙「ラボの世界」は異文化理解の促進のために年4回発行し,会員や公共教育団体に配布しています。2016年度発行「ラボの世界」概要は,以下のとおりです。

a, 2016 Summer Vol. 273 2016年 6月9日発行

 10代とともに~辰野勇氏(登山家・株式会社モンベル会長)ラボ国際交流45年記念「Dr. Maurice Johnsonを囲んで」開催報告 中国交流31回実施(北京・上海)報告,第5回インドネシア文化交流,世界の国から~ベトナム社会主義共和国,キャロライン・ケネディ元駐日米国大使からのラボ国際交流参加者への激励メッセージを掲載

b, 2016 Autumn Vol. 274 2016年 9月29日発行

10代とともに~米田信子氏(大阪大学言語文化研究科教授,オレゴン国際キャンプ20年の歴史,第28期ラボ高校留学帰国レポート,夏の訪問プログラム写真速報,ラボ・インターンからの手紙(北米インターンカルチャープロジェクト発表),北新宿図書館で行われた「外国語おはなし会」へのラボ日本語教育研究所生徒の参加の様子

c, 2016 Winter Vol. 275 2016年12月8日発行

10代とともに~小澤俊夫氏(口承文芸学者・筑波大学名誉教授・元国際口承文芸学会副会長・元日本口承文芸学会会長),地平線白書(夏季各国訪問レポート),日米合同会議報告,東京言語研究所公開講座リポート,ラボ日本語教育研究所日本語スピーチ大会,世界の国から~エジプト

d, 2017 Spring Vol. 276 2016年 3月9日発行

10代とともに~河合祥一郎氏(英文学者・東京大学総合文化研究科教授)私の国際交流体験-「高校留学は仁前のリハーサル」能登路雅子理事,世界へ!ラボ高校留学プログラム-サポートシステムについて,冬の受入れ報告,ラボ日本語教育研修所特集・学生の1日,ラボインターンからの手紙(ニュージーランド・インターンカルチャープロジェクト発表)ラボ日本語教育研究所「Labo日本語新聞」,世界の国から~ロシア連邦

以上

○2016年度ラボ国際交流参加者状況

交流プログラム 訪問 来日 合計
年度 2016年 2015年 2016年 2015年 2016年 2015年
アメリカ交流 592 616 31 43 623 659
カナダ交流 82 91 2 8 84 99
日本語研修 15 27 15 27
北米交流 小計 674 707 48 78 722 785
LanguBridge日本語研修 19 16 19 16
オーストラリア交流 23 22 22 13 45 35
ニュージーランド交流 44 45 13 10 57 55
中国交流 23 47 13 19 36 66
韓国交流 22 30 28 27 50 57
オレゴン国際キャンプ 21 19 21 19
インドネシア交流 23 23 23 23
ラボ・インターン 4 5 4 5
諸外国 小計 133 163 122 113 255 276
アメリカ留学 20 19 20 19
カナダ留学 12 6 12 6
高校留学 小計 32 25 0 0 32 25
合計 839 895 170 191 1,009 1,086
※引率者(テューター・シャペロン,事務局スタッフ,カレッジ・リーダー)を含む。
※高校留学は引率者を含まない。