公開情報

財団事業公開情報 多文化共生の推進と日本語普及 言語の調査研究活動 異文化理解の促進

事業計画書

第49期事業計画書

自 2021年 4月 1日
至 2022年 3月31日

はじめに

 2020年は人類史上初めてと言っていい新型コロナウイルスの全人類的な感染拡大に、世界が翻弄された年でした。そして日本での感染が拡大し始めてから既に1年以上が過ぎましたが、今ものその勢いは衰えることを知りません。当財団の公益目的事業もその影響を受け、昨年3月中旬から4月初旬にかけて、アメリカとカナダに留学していた高校生の早期帰国、3月末の中国訪問、6月から8月迄の来日や外国訪問、昨年末から今年の初めにかけてのオセアニアや中国・上海の青少年の来日など、全ての国際交流プログラムが中止を余儀なくされました。また昨年4月以降の日本語研修生の入国の延期なども相まって、当財団の財務内容にも大きな影を落としました。

 イスラエルの哲学者ユバル・ノア・ハラリ氏はその著書『ホモ・デウス』で、人類の生命を脅かす原初的な要因は飢餓、感染症、戦争だと紹介しています。この感染症は有史以来私たち人類の生命を脅かし、天然痘を除いては撲滅することもできず今日に至っています。ウイルスによって引き起こされる風邪、またインフルエンザは、今や私たちの周りに当たり前のように存在し、毎年犠牲者は出るにしてもうまく付き合っているといえる範囲でしょう。果して新型コロナウイルスはどうなるのでしょうか。

 一昨年末に中国で最初の発生が報じられて1年、世界の感染者数は1億5千万人に届こうとしています。今後この新型コロナウイルスの感染がどう遷移するのか、今各国で進められているワクチン接種がどの程度感染を抑えられるのか、PCR検査が広まり、潜在的感染者がキャリアとなることを防げるようになるのか、既感染者が増え集団免疫を獲得する時が来るのか、今後の当財団の公益目的事業の実施という観点からも、大きな関心を持って見ています。

 国際交流事業は現段階で、春の中国訪問、夏の米国、カナダ、韓国でのホームステイプログラムにオレゴン国際キャンプと、例年行っている全ての訪問プログラムを中止しました。また米国、カナダ、中国、韓国からの受入れプログラムも中止としました。来日では、北米青少年対象の日本語研修プログラムのホームステイ、全国各地での北米来日者のホームステイプログラム、多国籍の青少年対象のラングブリッジ日本語プログラムのホームステイ、中国からの青少年の受入れが中止となりました。

 新しいプログラムとして、諸外国とのオンライン交流プログラムを実施予定です。

 約1年間の高校留学プログラムは派遣先の米国、カナダとも条件付きで入国が可能であること、受け入れ側も体制が整っているということで、両国とも実施します。

 言語の調査研究活動では、東京言語研究所の主たる事業である理論言語学講座を新型コロナウイルス対策としてZOOMによるオンラインで実施します。結果的に全国からの受講が可能となり、更なる受講生の獲得を目指します。春期講座では、2日間で幅広い領域にわたる講義を展開しました。また、言語を広い視野から捉える機会としての公開講座、言語学の専門領域を二日間で深く学ぶ集中講義を開催予定です。今年は毎年夏に開催している夏期講座「教師のためのことばセミナー」を日曜講座として5回に分けて実施します。

 多文化共生のための日本語普及と支援活動では、外国人のための日本語本科コース、日本語教師スキルアップ講座、日本語ボランティアへの日本語教育指導などを実施します。今夏実施が見送られた外国青少年のための短期日本語研修はオンラインでの実施を計画しています。日本語本科コースは、今もって昨年より来日の延期を余儀なくされている学生がおり、一日も早い国境の解放と人的交流が待たれます。それが実現すれば、10に近い国と地域から約80名の学習者が初級から上級までの各レベルに分かれ、日本語を学ぶ予定です。地域支援活動では、川口市民を対象とした「日本語ボランティア入門講座」の開催、中高年を対象にした市民講座『「盛人大学」国際コース』への講師派遣を行います。また、今年度からは、日本人を対象とした「やさしい日本語講座」を開講する予定です。

 今年度の具体的な事業計画は以下のとおりです。

1. 青少年の国際交流活動 ~ ホームステイ相互交流
a. アメリカとの交流

 50年目、79回目を迎えるアメリカ交流は、7月下旬から8月下旬まで約4週間、引率者を含め中学生・高校生の当財団会員約476名弱が全米25州にホームステイの予定でした。提携団体は、米国4-H、ペンシルバニア州メノナイト協会、ユタ州ファミリーエクスチェンジですが、新型コロナウイルスの影響で中止となりました。
 また、今夏、3週間の日本語研修プログラム受講者を含め、40名の青少年が来日予定でしたが中止となりました。来日者は全国各地の当財団会員宅に4週間ホームステイしながら日本の青少年と交流する予定でした。

b. カナダとの交流

 47年目、46回目を迎えるカナダ交流は、7月下旬から8月下旬まで4週間、引率者を含め中学生・高校生の当財団会員21名がカナダのAB州、MB州の2州を訪問予定でしたが、新型コロナウイルスの影響で中止となりました。なお提携団体はカナダ4-H、カナダ青少年交流委員会です。新型コロナウイルス感染症の影響を受け、今期(49期)はカナダからの来日の予定はありませんでした。

c. オーストラリアとの交流

 今冬、数名の青少年が来日を予定しています。当財団の会員宅に3週間ホームステイしながら、学校訪問や日本のお正月を体験し、同世代の青少年と交流します。ラボ・ウインターキャンプにも参加し、たくさんの日本の青少年と交流をする予定です。

d. ニュージーランドとの交流

 20年目、19回目を迎えるニュージーランドとの交流は、8月1日から8月21日までの約3週間、引率者を含めた当財団の会員(中学生および高校生の)95名が北島のタウランガとテプケを訪問予定でしたが、新型コロナウイルスの影響でニュージーランドは国境を閉ざしており、中止となりました。今期は、新型コロナウイルス感染症の感染リスクの低いニュージーランド交流への期待が高まることを予想して、従来の学校へ通うグループに加え、酪農が盛んなテプケという地区のホームスクーリングの家庭に滞在するグループも増やしていました。学校へ通うグループは今までどおりタウランガ近郊の同性、同年代のホストがいる家庭に滞在しながら、タウランガ・ボーイズカレッジ、タウランガ・ガールズカレッジ(高校)とタウランガ・インターミディエットスクール(中学)へ通いながら、ニュージーランドの生活を体験する予定でした。
 今冬、数名の青少年が来日予定です。当財団の会員宅に3週間ホームステイしながら、学校訪問や日本のお正月を体験し、同世代の青少年と交流します。ラボ・ウインターキャンプにも参加し、たくさんの日本の青少年と交流をする予定です。

e. 中国との交流

 36年目、35回目となる中国との交流は、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、通常日本の春休みにおこなっている交流を夏休みに実施できないか検討してきましたが、中国入国後の検疫期間が長く、また感染防止措置も厳しいので、やむなく中止としました。提携校は北京月壇中学校と上海外国語大学付属外国語学校ですが、今期はラボとしてホームステイのみのプログラムとしたいという意向があり、訪問は上海へのみ滞在を予定していました。
 2020年に開催される予定だった北京での交流35周年の記念式典は実施できませんでしたが、今後については相手校と相談をしてまいります。

f. 韓国との交流

 再開21年目、20回目の韓国との交流は、8月の10日間、引率者を含めと中学生・高校生・大人の当財団会員17名がソウルを訪問する予定でした。この17名は、昨年も訪問を予定した参加者です。新型コロナウイルスの影響で、残念ながら今夏も希望が叶いませんでした。ちなみに今期は募集人数の枠が30名であることと、また新型コロナウイルス感染症の影響に鑑み、新規参加者の募集は行っていませんでした。提携団体は「社団法人韓国ラボ」です。参加者は韓国ラボの会員家庭でホームステイをおこない、またキャンプでも現地の青少年と交流予定でした。
 例年、8月に行っていた韓国からの青少年の受入れは、来期(2022年)に行う予定です。

g. オレゴン国際キャンプ

 25年目のオレゴン国際キャンプは、7月25日から8月15日までの3週間、引率者を含む小学生・中学生・高校生の当財団の会員が青少年国際キャンプに参加予定でした。期間中、毎日実施されるハイキング、大自然のなかでの川下り、洞窟探検、自然観察、生物観察、化石収集、海洋生物観察など幅広い活動が予定されていましたが、新型コロナウイルスの影響で中止となりました。本プログラムは、野外活動を通じて自然の中での協力意識を育てつつ、キャンプリーダーとしてのスキルも身につけ、自然との共生への理解を深める目的で行われます。キャンプには同世代のアメリカ人学生も参加し、友情を育みながら相互理解を促進する機会となります。
 提携団体はオレゴン州ポートランドに本部を置くオレゴン科学産業博物館(OMSI)です。

h. オンラインプログラム
  1. (1)2021北米・NZ・ORC新中1参加予定者対象オンラインプログラム
    • 募集人数:95名
    • 日時:5/26(水),5/27(木),5/28(金),5/31(月),6/1(火),6/2(水)18:45~20:15
    • 対応:ラボ・インターン2名+Eman(財団職員)+Danielleさん(委託)
    • 参加費:550円
  2. (2)2021北米等中2以上参加予定者対象OLプログラム
    • 日程:6~9月に実施予定
    • 対応:インターン2名+Eman・Danielleさん+(カレッジリーダー)
    • プログラム:中1よりも英語でのインタラクティブなやり取りを増やす
    • 参加費:1,100円~を検討
  3. (3)北米ユタ、ペンシルバニアメノナイトとのオンライン交流
    • 対象:2021参加予定者、その他希望者
  4. (4)ニュージーランド・タウランガ・インターミディエットとのオンライン交流
    • くろひめスプリングキャンプで実施。ニュージーランド先住民マオリのハカの教授。第二回を検討中。
  5. (5)ラボ韓国青少年オンライン交流
    • 対象:2021年韓国青少年交流参加申込み者(受入枠20名)
    • 期間:6月~7月31日(土)
    • プログラム
      a) 月2回ペンパルとテーマごとに手紙(メール)交換
      b) 7月31日:午前オンラインキャンプ午後ペンパルのお宅をバーチャル家庭訪問と韓国料理作りに挑戦
    • 参加費 5,500円
  6. (6)JTBと海外、または日本在住の留学生とのオンライン交流を検討
    • プログラム
      a) オンラインで在日本外国人留学生との交流
      b) 海外の学校とのオンライン交流
2.青少年の国際交流活動 ~ 長期交流プログラム
a.高校留学プログラム

(1)概況:34年目を迎えたラボ高校留学プログラムは、過去1,374名の高校生をアメリカ、カナダに派遣してきました。高校生年代の若者にとって、外国での約一年間にわたる長期異文化体験は強烈なインパクトを与え、その後の人生に大きな影響を与えています。
 昨年の33期留学生は、新型コロナウイルスの世界的な流行により派遣を断念することになりましたが、そのうちの8名が34期に延期をしました。(アメリカ:6名 カナダ:2名)今夏、彼らを含めた当財団会員の22名(アメリカ:13名 カナダ:9名)が、第34期留学生としてアメリカとカナダの高校に1年間留学します。

(2)渡航に関する情報:アメリカは渡航前72時間前のPCR 検査で陰性であること、到着後10日間の自主隔離をすることで入国できます。カナダはビザ無し訪問を認めてはいませんが、カナダのビザ(就学許可証)があれば入国できます。ただし渡航前72時間以内のPCR 検査が陰性であること、到着空港付近で3日間の公的隔離ののち再検査をし、陰性であればホームステイ先へ移動できます。都合2週間の自主隔離が必要です。

(3)準備活動:親子オリエンテーション、全国事前研修合宿等の事前準備活動に参加します(現在迄、全てオンラインで実施)。

(4)出発:米国への留学生は、7月下旬より、カナダへの留学生は、8月下旬に、個人単位で日本を出発し滞在先まで移動します。通常到着後に行われる到着時オリエンテーション(アメリカは4-Hの留学生はシアトル、ASPECTの留学生はアルバカーキ、カナダはバンクーバー)は、出発前にオンラインで行われます。留学先ではホームステイをしながら現地の公立高校に約10か月通学します。

(5)受入れ団体:米国の提携団体は、米国国際教育旅行基準協会(CSIET)に認可をされている非営利団体―米国4-H、Aspect Foundation、PAX(今期は派遣無し)の3団体です。カナダの提携団体は、各州・各地区の教育委員会です。

b. 高校留学のための通信教育「ブリッジ・プログラム」

 通信教育コース「ブリッジプログラム」は、高校留学をめざす者だけでなく、英語に興味をもつ中学生、高校生を対象に英語聴解力・文法・読解力を身につけることを目的に実施してきました。2年前に、プログラム内容を見直し、AとBの2つのコースを設定しました。Aは従来の英語聴解力・文法・読解力、Bはそれらに加え、短いエッセイを書く等、思考力・表現力を身につけることを目的とし、より留学プログラムを意識したものになっています。本来は、夏の国際交流参加者を念頭に帰国後のプログラム実施を考えていたので、国際交流は中止となりましたが、秋からの実施を予定します。

c.大学生年代の交流―インターンプログラム

 今年34周年を迎えるラボ・インターンプログラムでは、アメリカから2名の大学生年代の学生を招聘します。来日者は、1年間日本人家庭にホームステイしながら、日本語学習・各自の日本文化研究・青少年との交流・海外青少年の受入れプログラム対応などの活動に参加します。
 日本文化研究については、各自が興味をもつ日本文化について、学習・研究をおこない、帰国前にその研究成果を発表します。
 現在、北米インターン2名(アメリカ、男女各1名)が滞在中です。彼らは新型コロナウイルス感染症の影響を受け、本来9月に来日する予定が11月の来日となりました。15泊のホテルでの自主隔離を経て、無事ホームステイに入りました。帰国は当初の予定より一か月遅い9月の予定です。本年10月には、あらたに北米から2名のインターンが来日する予定です。

3.その他
a.2021年度ラボ国際交流のつどいの開催

 2021年3月末から4月にかけて、全国8ヶ所(仙台・東京・埼玉・名古屋・大阪・広島・香川・福岡)で、2021年ラボ国際交流参加者を対象にした「ラボ国際交流のつどい」を開催予定でしたが、新型コロナウイルスの影響で全て中止としました。つどいでは参加者一人ひとりが舞台上で自己紹介と決意表明を行う予定でした。

b. 受入れ団体との合同委員会
(1)米国4-Hとの合同委員会

 米国4-Hとの交流では、円滑なプログラム運営のために全米各地の4-H代表者との日米交流委員会を構成し、合同委員会を年2回開催しています。例年であれば11月に米国にて合同会議と全米交流担当者会議が開催され、当財団スタッフと普通会員であるラボ・テューターの代表が参加しますが、現在のところオンラインでの開催予定です。内容も、通常であれば交流担当者の研修を中心に交流プログラムの充実のために様々な課題について討議しますが、今のところ未定です。来年3月末にも米国にて、2022年度プログラムに向けての春会議が行なわれる予定で、この会議にはオンラインで参加をします。

(2)米国ユタ州ファミリーエクスチェンジ代表者とのミーティング

 例年、米国ユタ州にある交流団体、ファミリーエクスチェンジとの代表と、米国4-Hとの合同委員会の日程に合わせてミーティングを行い、今年の交流の評価と反省を踏まえながら、次年度プログラム内容の確認を行いますが、現在のところはオンラインの予定です。

c.東日本大震災被災児童への支援活動への協力

 東日本大震災後、各国大使館・企業・NPO法人などの協力のもと、被災児童の海外派遣事業「Support Our Kids Project(SOK)プロジェクト」は2025年まで延長をすることが決まりました。当財団は引き続き運営をサポートすべく、チャリティープログラムなどに協力します。

4.東京言語研究所の活動
a.理論言語学講座

 理論言語学講座は1966年に開設され、言語学に関心を持ちながら大学の内外で十分な学習の機会・場所が十分ではない研究者・新進の人材の育成を目的に開催されています。
 今年度の理論言語学講座は「言語学概論」(窪薗晴夫先生他)、「言語心理学」(大津由紀雄先生)、「認知言語学Ⅱ」(池上嘉彦先生)等の講座18課目を開講します。なお、通常は一人の講師が担当する「言語学概論」を、今年は各専門分野の魅力をより強く教授することを目的に、当研究所の運営委員の先生方を中心に、リレー方式での講義とします。
 昨年度の前期は初めてのオンライン講義ということで、1日1科目でしたが、今期は前期から1日2科目に戻します。

b.春期講座

 春期講座は、現代言語学の主要な研究領域やアプローチを受講者に紹介し、魅力ある言語学の世界に誘うことを目的に実施されます。今年度は4月17日と18日の2日間、16課目を開講しました。一部対面型の講義の可能性も考えていましたが、新型コロナウイルス感染症の状況に鑑み、オンライン配信のみの講座としました。

c. 特別講座

 理論言語学を中核に据えた理論言語学講座、春期講座、集中講義に加え、夏期講座・公開講座など現代社会のニーズに合わせた講座を開催し、言語学研究、言語教育に携わる多くの方々の多様な要望に応えてきました。今年は公開講座(3回)・集中講義(2回)に加え、例年は夏に行われていた「教師のためのことばセミナー」を日曜講座として、5回にわたり実施予定です。

5.日本語教育研修所の活動
A.外国人のための日本語教育
a. 長期コース

 外国人のための日本語教育「本科コース」は、34年目を迎えます。今年は、韓国・中国・ベトナム・モンゴル・アゼルバイジャン・タジキスタン・シリアなどの地域から、1学期(3か月)の平均在籍学生約80名の留学生を受入れる予定でした。しかし新型コロナウイルスの影響で、2020年度来日を予定していたにもかかわらず来日が延期になっている学生が約10名おり、平均在籍数が予定より少なくなっています。今年度初めの4月期は修了生も多いことから、4月末現在で在籍数27名という非常に少ない人数での運営となっています。来日が保留になっている学生が1日も早く入国できることを願ってやみません。彼らを含めさまざまな国からの学生を受け入れる態勢は整っています。教育の質向上を目指してさらに実践的な研究も進めていきます。

b. 短期コース
(1) 北米青少年日本語研修プログラム

 北米交流の提携団体から青少年約20名が6月中旬から7月上旬まで来日し、当財団会員の日本人家庭にホームステイしながら、3週間の日本語研修に参加する予定でしたが、入国後は2週間公共交通機関の使用ができないため、中止としました。

(2) ラングブリッジ日本語研修プログラム

 15年目を迎えたカナダ・ラングブリッジ教育センター(LanguBridge Education Center)との提携の日本語研修プログラムは、引率者1名を含めアメリカ、カナダ、ヨーロッパなどの高校生約20名が7月中旬から8月上旬まで3週間の日本語研修プログラムに参加予定でしたが、上記と同じ理由で中止としました。

B.日本語教師の養成・ネットワーク化

 近年、日本への留学生数の増加および国籍の多様化、日本語教育推進基本法の成立、出入国在留管理局による入国審査の厳格化など日本語教育を取り巻く状況はかつてないほど大きく変化しています。加えて新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点より、対面で授業を行うことが制限され、オンラインで授業を行う機会が増えました。日本語教師にとってオンライン授業は、大きな挑戦となっています。このよう状況の下ですが、研修所ではオンライン授業の研究と実践を繰り返し、環境が変わっても教育の質が低下しないよう努力してまいります。
 日本語教師スキルアップ講座では、オンライン授業という新しい知見をいち早く取り入れ、受講者(日本語教師)にとって、今まさに必要なスキルアップのための講座といたしました。その結果受講者からは、明日の授業で早速使える内容であると高評価を得ています。今年度も引き続きこの講座を開講し、さらにオンラインでの講座の回数も増やします。また、全国の公益法人格を持つ日本語教育機関のネットワークがスタートし、ラボ日本語教育研修所もそのネットワークに積極的に参加してまいります。

C. 地域貢献活動
埼玉県川口市・市民講座「盛人大学」への協力

 「盛人大学」への関わりは今年で10年目になります。日本語ボランティアのための入門講座、中高年を対象にした川口市・市民講座「盛人大学」に協力します。2021年6月からスタートする「盛人大学」では、石井恵理子理事、および当研修所の黒崎誠所長が講師を務める予定です。

D.研修・研究活動

 当研修所の日本語講師は、各種日本語教育機関が開催する研究会等において、研究報告、論文発表を予定しています。なお、当研修所専任講師は、(一財)日本語教育振興協会の専門委員の一人として、日本語学校教育研究大会の企画・運営に携わります。
 黒崎所長は、文部科学省、文化庁の委員の委嘱を受け、各委員会、および会議に参加します。
 石井恵理子理事は、公益社団法人日本語教育学会の会長を、黒崎は同学会の代議員を務めています。

E.その他

 当研修所の日本語教育人材育成事業の一環として、東京女子大学、学習院大学から日本語教育を専攻する学生を教育実習生として受入れ、実践的な日本語教授法を学ぶ機会を提供します。

7.公益財団法人のパブリシテイ
広報誌『ラボの世界』の発行

 事業概要を紹介し、青少年国際交流や異文化理解教育の促進を行いうために、広報誌『ラボの世界』を年4回発行します。今年度は新型コロナウイルス感染症の影響を受け、春号(3月)は冊子ではなく、ウェブ版を作成し、ラボ国際交流センターのホームページ上に掲載しました。夏号(6月)以降、秋号(9月)・冬号(12月)も新型コロナウイルスの状況に鑑み、ホームページでの発行の予定です。

以上